かずきです!
南京錠。
南京豆。
南京虫。
南京町。
何かと日本でも耳にする南京という名前。
実は南京市(Nanjing)が由来ではないんやって。
横浜の中華街も昔は南京町やったんとか衝撃なんやけど。
引用元では中国から来た人、物とのことなんですけど。
中国に限らず外国から来た物に南京ってつけてたりが、南京錠やらなんやらの由来だそうで。
(南京玉すだれは由来が違うそうです。ここでは触れませんが。)
外国の〇〇ではなく南京ってつけていたあたり、日本がいかに狭い社会だったのか。
それとも南京がいかに大きい街だったのか。どちらでしょう。
そもそも南京〇〇ってよく聞くわりに、南京どんな場所かってあんまり知らない。
そもそもどこにあるん?
南京は江蘇省の省都。
三国志で有名な呉や、宋、明などなど。
中国うん千年の歴史で幾度となく首都であった場所。
京都や奈良と同じく古都ってことですね。
あ、別にダジャレとかじゃないんで、、、
そんな古都、南京で1937年に起きたと言われているのが南京事件/南京大虐殺。
歴史の授業で聞いたことはある。あるけど。
でも中学なのか、高校の世界史なのか日本史なのかも曖昧。
そんな詳しく習ったっけ?
日中での認識の相違。
複雑な歴史背景、政治的問題。
様々な面でややこしい話。
時代的にも日中戦争から太平洋戦争と、戦禍の中様々な出来事が起こった時代。
僕は正直授業でどこまで習ったのか、記憶がほとんどない。
ニュースとかで時折耳にして自分で調べたことはあるけどもみたいな。。。
未だに様々な論争の議題で…
・期間
・犠牲者数
・拷問、強姦、略奪、虐殺の規模、有無
そもそも南京事件そのものの有無等々…
正直どの話がほんまなんかわからないです。
ただ日本軍が上海から当時南京人民政府の首都やった南京に攻め込んだこと。
相当数の一般市民が巻き込まれたであろうこと。
両軍共に犠牲者を多数出したこと。
戦争がいかに悲惨であるかということ。
これだけは確かなんちゃうかなって。
そんな思いもあり、少しばかりお勉強へ。
侵華日軍南京大屠殺遭難同胞紀念館へ。
2元のバスで向かいます。




記念館の入り口では中国らしく手荷物検査。
チケットなどはなく入場料は免費(無料)。
検査が終わり中に入ると当時の様子を再現した像が並んでいた。
形は違えど小学生の時に修学旅行で訪れた広島の原爆資料館を思い出す。

犠牲者数30万人。
この数字がよく議論になる数字。
人数の多い少ないが与える印象は確かに大きい。



中国語。
英語。
日本語。
3つの言語が並ぶ。
中国語は漢字のニュアンスしか分からへんけども。
日本語も英語も強い言葉が使われてる気がする。
「平和に発展する道を断固として歩んでいきたいという中国人民の崇高な願望を表明し」
「平和を心から愛し」
この言葉が本心であることを切実に願いたい。
資料館は南京事件の生存者の名が記された部屋から始まって。
日中戦争の起因から順に時系列で様々な展示がされていました。



戦時中に日本で発行されたハガキや、日本軍の地図、当時の新聞などなど。

当時の南京の街の被害を再現したエリアも。

日本と中国の戦力を軍隊の規模、武器の数、装備から比較した展示。

南京での遺留品だけでなく、当時日本で発行されたというものが目立つ。
一通り日本軍の侵略ルートや、戦局の変化、中国側の対応と歴史を辿って。
少し暗い空間へと進むと、南京大虐殺の核心に迫る部分の展示が。
日本軍によって行われたとされる殺戮行為。
拷問、略奪、強姦…
生々しい写真や証言映像と共に。
そしてこの写真を撮る僕の後ろ側には人骨や、南京各地の土が展示されていた。
直視するのを戸惑うような写真も多数ある中、多くの来場者が一つ一つの展示をまじまじと見ているのが印象的で。
そんな重たい空間を抜けると、戦禍の南京で人道的に活動した外国人にスポットを当てた展示に。

戦局が悪化する中でも南京に留まり、人道的支援を続けた外国人。
南京のシンドラーと映画の題名で評されたジョン・ラーべを始め、様々な人物がいかに南京の市民に手を差し伸べたか。
そんな話。



南京大虐殺が世界で、日本でどのように報道されたのか。
世界はどのような見方をしていたのか。
ここまでの展示でも感じたことではあるけれど。
日本の認識や報道。
外国からの見方や報道。
それがとても重要視されて展示されている気がしました。

最終盤では戦後の国際的な動きや日中関係。
世界から記念館を訪れた要人のことなど。
戦後から現代にかけての展示が。

展示エリアを終えて2階へ上がると、中国をはじめとして世界中の方々が製作した、平和への想いを乗せたアート作品が。
これで展示も全て終わりかと思ったら…
無数の遺骨が展示されている別棟の展示室が。
生々しすぎやしないかい。
写真は禁止とのことだったので撮っていません。

全ての展示を見終えて通り抜けた先には広島や長崎の資料館を思い出させるような、平和への願いを込めたオブジェなんかな。
広島も長崎も沖縄も。
日本人が被害者側の戦争資料館。
ニュージーランドのウェリントンで訪れたテ・パパ・トンガレワ(国立博物館)のガリポリの展示は第三者視点の戦争資料館。
今回の南京大虐殺は日本人が加害者側の戦争資料館。
初めて訪れた加害者側としての資料館。
なんとも言えない居心地の悪さもあるし、どこまでが事実なのかもわからない。
被害の規模や資料の整合性等々議論の多い事件なので。
何を感じたん?
どう思った?
って聞かれても正直なところうまく伝えれないです。
でも、最初にも書いたけど。
戦争によって多くの命が失われたのは事実であって。
訪れなければ知らなかったこともたくさんあるし、知れてよかったなって。
それが全てかなぁと。
日本人からしたら戦争や虐殺なんて遠い世界の話か、昔話のようだけど。
今でも世界各地で起こってることで。
イスラム国やロヒンギャのこと。
そしてここ中国でも少数民族の弾圧は現在進行形で国際的な問題として取り上げられていることで。
政府のことやらなんやら思うところはあるけれど。
「平和を心から愛し」
資料館の入り口で目にしたこの言葉が本物であってほしいなって。
中国人民だけじゃなくて、世界中の合言葉であってほしいなって。
やっぱり、最後にも思ったのでした。


お勉強のあとは、ささやかなクリスマス🎄
・6缶11元(約165円)のビール。ビールなのか。なんなん。
・こころ御用達のミニッツメイドのオレンジジュース。
・おばちゃんにぼったくられかけた末適正価格で買ったフライドチキン。
・ウォールマートのくせに味付けが完全中華料理なクリスマスチキン。
・ただただ美味しいケーキ。
でささやかにMerryChristmas!
こうやってささやかな幸せを感じられることが、幸せやなぁと。
つくづく感じた1日でした。
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